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「未来記」

東北大地震で、多くの神社の手前まで津波が来て、そこで引いたと

いう事実があることをご存知でしょうか、このため、神社から撮影

した津波のビデオが多数存在している。これが可能であるのは、岩

手でも宮城でも、津波の上限ラインジャストとも言うべき奇跡的な

線上に神社あり、そこで津波が引いていることによる。



これはいったいどういうことなのかというと、当然のごとく神社の

主が神社を津波から守ったということではなく、昔の人間が経験に

よる知識を後世に残したいと思ったからである。昔からの数度の津

波を経験し、それを子孫に語り継ぐ知恵である。



大きな地震があったら津波が来て大変なことになるから、この神社

の位置まで逃げてきなさい、と過去の知恵を神社という形にして、

説教しているのだ。



神道・仏教は、生活の知恵を宗教の形で示したのであり、これが日

本人の知恵の生かし方、生き生きと生きている形にしたのである。

それが神社の位置という形で残っているのだ。



日本には日本固有のコミュニティがあり、その上に習慣と教訓があ

る。この世に生きる術を宗教という形で知り、学んで後世に伝えよ

うとする人の知恵である。



1.予言体系の根本

このように日本固有の知恵があり、その究極的な形が未来を見通す

予言体系にもなっている。日本でもユダヤ教、キリスト教の予言体

系を五島勉さんが紹介して有名になり、特に「ノストラダムス」の

予言書は非常に有名になったが、ヨハネ黙示録などの旧約聖書の予

言がユダヤ教、キリスト教予言体系のベースになっている。生から

死までの繰り返しのない予言体系になっている。



これに対して、東アジアにはインド哲学から来ている仏教の預言書

体系がある。インドのヒンズー教と同根としての仏教哲学は生まれ

て、そのため破壊と創造の繰り返しで世界はできているという予言

体系ができている。アジアと欧米では予言体系の根本が大きく違う

ことになっている。



その最初の預言書は、釈迦が書いたとされる「未来経」であるが、

この預言書は無、誕生、成長、全盛、衰退、崩壊、無の連鎖である

というのだ。諸行無常、盛者必衰の予言観である。この予言観が仏

教伝来とともに、日本にもたらされる。



仏教に最初に影響されたのが、聖徳太子であり、この太子が書いた

とされる予言の書として「未来記」「未然紀」がある。太子は秦氏

との関係が深いことから、仏教+景教の影響を受けていたとされる。

このため、旧約聖書をある程度知っていたともされる。



「未然紀」には、三儀預言とも言われる。過去、現在、未来を1000

年単位で述べている。繰り返しの歴史観が出ている。この預言体系

から日本の預言は始まっている。



聖徳太子は、将来の形が見えるので、施薬院(今の病院)、悲田院

(今の孤児院)を日本の最初に行う。この太子の施策を参考にして

、後世に光明皇后が同じ施策を行うが、現在は光明皇后の施策しか

歴史書には出ていない。この裏には景教の影を見て取れるのである。



楠木正成は、隠岐に流された後醍醐天皇の呼びかけに応じて挙兵し

たが、その時戦勝祈願をするために浪速の天王寺に詣でた。そこで

寺宝として伝わる聖徳太子の予言書を見せてもらう。そこには鎌倉

幕府の滅亡と後醍醐天皇の勝利が予言されており、彼はそれを読ん

で自信を深めたという。これが「未来記」である。

 


以上は、国際戦略コラムより転載。


上記の記事の続きは、有料版で読むことができます。


http://www.asahi-net.or.jp/~VB7Y-TD/230821.htm


by toranokodomo | 2011-08-27 18:01 | 宗教関係  

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