日本神話 その13 日本の国造り

オオクニヌシと協力神  

〈オオクニヌシは葦原中国の王として、国を作り上げた。しかしそれは

オオクニヌシ一人の力ではなく、二人の神が協力して行われている〉



あるとき、オオクニヌシが出雲の御大の崎(みたのみさき)に行くと、

海の向こうから鳥の羽を根を着た神がガガイモ〈多年生の植物)の船に

乗ってやってきた。名前を聞いても答えず、他の神も知らないというの

でヒキガエルに尋ねてみるとクエビコ(かかし)なら知っているだろう

という。クエビコナという神は、今は山田のソホドといい、歩けないけ

れども、この世の中のことをすべて知っている神である。



このクエビコに聞いた所、この小さな神はカムムスヒの子でスクナビコ

ナと言う神だと答えた。そこでカムムスヒに事情を話すと「この子は本

当に私の子だ。手のひらから落ちてしまったのだ。それならオオクニヌ

シと兄弟になって、葦原中国を作り上げなさい」 



二人は力を合わせ、国を作り上げた。その後スクナビコナ常世の国とい

う海のかなたに渡ってしまった。オオクニヌシは落ち込んでいた時、



海の上を照らしながらやってくる神がいた。その神は「私を祀るなら、

私はあなたと一緒に国を作ろう。もしそうしなかったら、きっと国は

出来上がらないだろう」というので、オオクニヌシは「ではどうやって

お祀りすればいいですか?)と尋ねてみた。



するとその神は「大和をぐるりと囲んだ山の中で東にある山の上に祀り

なさい」と答えた。この神が御諸山(みもろやま)の上にいることにな

った神である。  



ところで日本書紀や風土記にもオオクニヌシとスクナビコナが一緒に

国の方々を巡り、人々のために病気を治す方法を教えたりしている。



その中に、今の私たちも行う方法がある。それは何かというと「温泉の

術」である。「伊豆国風土記逸文」によればオオクニヌシとスクナビコ

ナは人間たちが早く死んでしまうことを哀れに思い、



「温泉の術」(ゆあみのみち)を定めたという。このときできたのが箱

根の元湯である。また「伊予国風土記逸文」によれば伊予国湯の郡・

いよのくにゆのこおり)「愛媛県松山市の中心部」でスクナビコナが

失神していたオオクニヌシを助けるために速見の湯(はやみのゆ)

「大分県の別府温泉」から湯を引き、その湯をオオクニヌシに浴びせた

とある。伊豆・松山・別府といえば今でも私たちになじみが深く、湯治

に行く人が後を絶たない有名な温泉地である。



その有名な温泉が、神々も利用した温泉であるとは、御利益も増す


ような話しである。


 


 


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by toranokodomo | 2011-07-20 07:08 | 指定なし  

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