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転載④ 「金価格の暴落ぶりについて」

 


「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 

    平成25年(2013)4月17日(水曜日)


http://melma.com/backnumber_45206_5802721/


 


(読者の声3)金が下落を始めています。宮崎先生の『世界は金本位に向かっている』(扶桑社新書)とは逆方向ではありませんか?(JJセブン)





(宮崎正弘のコメント)拙著『世界は金本位に向かっている』は、なにも金本位に復活するシナリオを予測しているのでありません。未来の世界金融システムの一つの可能性として、そういうシナリオが欧米に根強く存在している事実を指摘しているのです。

米国共和党保守派やフランスのエコノミストに多く、現実にドイツは、その準備に余念がない。

中国と印度は発狂的に金備蓄を増やしているという現状を分析したものです。

 また理論的に根源をいえば金本位制は理想ですが、いまやグローバルな規模で債権も株式も社債も取引されており、金に裏打ちされた通貨の出現は難しいシナリオとなってきたのも事実です。

 さてついでですから金価格の暴落ぶりについて。

ジョージ・ソロスは昨年、金証券、金ファンドを売り払い、昨秋また金を大量に買い込み、暮れにほぼ売却を済ませたという情報があります。ソロスの右腕だったジム・ロジャーズは「金は1200ドル台まで下落するだろう、だからしばらくは金を買わない」と言っています。

 おそらく市場はドルの安定がしばし蘇ってきたと判断し、金のポジションを下げているのでしょう。これで一番ソンをした投資家は誰か? 金を高値で買った中国でしょうね。そして得をしたのは金を高値で売り逃げた日本では?

 


 


 


「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 

   平成25年(2013)4月18日(木曜日)


http://melma.com/backnumber_45206_5803355/


  ♪

(読者の声1)『金本位制について』

わたしは世界の田舎(ベトナム)にいるので宮崎先生の「世界は金本位性に向かっている」はまだ読ませていただいていません。題名だけみて「うーーん???」となっていたのですが、本日の先生のご回答を読ませていただいて「金本位性復活シナリオ」を本気でとなえているのではないことを知り、納得しました。

これだけの世界貿易量があるなかで金本位性なんて復活するわけがないからです。日本は金備蓄などを増加すべきだというご意見と察しました。いずれ読ませていただきます。




インドの金購入はすごいですね。おかげでインドは貿易赤字です。昨昨晩金が1333ドル程度まで急落しましたが、チャートでは1200か1000ドル位までの金安を期待しています。1000ドルまで下がったら大喜びで、バンコクまで行ってヤワラーの金行で100グラムのバーを何個か買えれば良いなと夢想しています。

ところで日本の貴金属店は昨日は金買いたいお客さんで大混雑だったようですね。金を買いまくっていたポールソンのファンドは大変でしょう。(R生)





(宮崎正弘のコメント)日本でも昨日は異常現象、金の売り場に長い列。三時間待ちです。銀座の田中貴金属店では。皆、金を買いに来ている。これは一種パニック買い。1974年のオイルショックのときにトイレットペーパー、石けんに長い列ができた、あのパニック買いに似てませんか?




 金はおそらくあと100ドルは下げ、1200ドル近辺まで下落を続けるでしょう。


by toranokodomo | 2013-04-21 12:50 | 気になった記事より紹介  

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